かるがも親子のイラスト

子どもとの外出


 子どもとの外出は楽しい反面、思わぬトラブルに見舞われることもありますよね。

事前準備からイベント決行までのあれこれを書いていただきました〜☆


子どもとの外出について

作成班 M.F


 子どもと一緒のお出かけは、大変なことのほうが多いと思いますが、そんな中でも、子供の成長を見られる最高の時間だと思いませんか?

強度弱視の私には子供が二人いますが、その二人を連れて、軽いお出かけから少し遠くまでの旅行と、いろいろ楽しみたいと思い、あれこれと工夫をしてきました。

まず、下の息子が赤ちゃんだったころは、ベビーカーに上の娘を乗せ、息子をおんぶして移動していました。

私の場合は少し見えていることもあって、そのままベビーカーを押して歩きましたが、全盲の夫がベビーカーを利用するときは、対面式に切り替えて、夫が前を歩いて、ベビーカーを前から引っ張るという方法を使いました。
こうすることで、子供を障害物にぶつける心配がないわけです。

おむつ交換やミルクなどには少し苦労します。
簡単にできそうな場所へ遊びに行く場合は、何とかベビーカーの上などで行いましたが、
動物園や水族館など、人がたくさんいるような慣れない場所に行く際は、ガイドヘルパーさんを利用して助けてもらっていました。

外食も見えない私たちにとっては負担に感じるものです。
私たちは、娘が小さいうちはあまり外食しませんでしたが、息子が生まれてからは平気で行けるようになりました。

娘が一人で食べてくれるようになってからは本当に楽でした。
息子が離乳食を卒業したときなどは、先に息子以外が食べて、後半戦に入ったところで息子にも食事を与えるという方法を取りました。
待たせるときは夫か私がおんぶをしてご機嫌を取っていました。

 旅行の際は、荷物を最小限に、でも必要なものを忘れないということを心がけました。
なるべく一つのバッグに収まるようにしました。
エプロンは使い捨てのものを使い、おしぼりもウェットティッシュなどを代用して、現地にそのまま捨てるようにして帰りの荷物を減らすようにしています。

数日の滞在の際は、現地に荷物だけを先に送ってしまうなど、そうした工夫も大切かなぁと思います。

子供を連れて出かけると、子供たちは自然に目から得た情報を私たちに教えてくれたり、「こんなこともできるようになったの?」という発見をさせてくれたり、本当にいろいろなストーリーがあるなあと実感しています。

これからも、様々な工夫をしていろいろな経験をしていきたいものです。


子どもとのお出かけについて

栃木県 K.Sさん


 我が家は、全盲の私、同じく全盲の主人、そして二人の娘の4人家族です。

 子どもたちは1歳の頃から保育園生活をしていて、園への送迎は夫婦でしています。

小さい頃は、手を繋いで歩くように言い聞かせながら歩きましたし、それでも心配なときには、リュックに紐が付いたものを子どもに背負わせたり、
小さな鈴を軟らかいヘアゴムに通して、足首にはめて歩いてもらったりもしました。
足首の鈴は、人の多いところでも子どもの居場所が分かるほどの強力アイテムでした。

 私たちは夫婦して心配性で、交通網や生活設備が十分に整わない地域に住んでいることと、
子どもの突然のトラブルに対応していけるのかが不安なので、遠出をする場合はガイドヘルパーさんが欠かせなくなっています。

歩いていて急に「おしっこ!」と言われて、子どもの力を借りてもトイレが探せなかったりすると、親としてもあせってしまい、外出が楽しめなくなります。

家族だけで出かけるときには、基本的に手を繋いで歩かせていますが、
ヘルパーさんが一緒のときには自由に歩かせることもできるので、子どもは解放されてのびのびと歩けるし、
子どもにも私たちにも、めりはりがついて良いのかなと思っています。

子どもたちも大きくなり、たくさん歩けるようになったり、トイレや食事も1人でできるようになってきたので、遠出もしやすくなりました。

昨年はヘルパーさんと一緒に、池袋のナンジャタウンやサンシャインの中の水族館に行ったり、
今年は子どもたちの習っているスイミングスクールの企画で、茨城県に潮干狩りに行きました。

 私が妊娠中からお世話になっているヘルパーさんもいて、我が家に関わりのあるヘルパーさんはみんな子どもたちを孫のようにかわいがってくださるので、
とてもありがたいし、気兼ねなく支援をお願いできる信頼関係も築けていると思います。

ですが、子どもたちをかわいがりすぎるゆえに出てくる小さな悩みもあります。

ヘルパーさんとの関わりの難しさを感じることも多いですが、今はヘルパーさんのおかげで、子どもたちにたくさん良い思い出を作ってあげられているなと満足しています。


子どもとのお出かけ

栃木県 S.Fさん


我が家は、主人、長男・長女、私の4人家族です。

 我が家のお出かけは、主人がお休みのときは車でお買い物などに出かけます。
普段は、子どもたち二人と私の3人でお出かけです。

お出かけといっても、私の実家や近くのお店に買い物に行ったり、通院や公園などですね。

 3人でお出かけをするときは、長男に「これからママとお出かけするから、ママから離れないようにね」
と言いながら、リュックタイプの迷子紐を装着し、首から鈴をぶら下げ、帽子をかぶせて準備完了!

長男は「○○ちゃんのベビーカーは?」と必ず私に言います。
きっと、私と出かけるときはベビーカーで…というのが分かっているんだと思います。
だから、「準備ができたかな?」と確認してくれているのでしょう。

長女には「今からお兄ちゃんとママでお出かけするよぉ〜!」と言いながらベビーカーに乗せ、帽子をかぶせて準備完了!
では出発!!

 歌を歌ったり、話をしながらお出かけ…。

私の実家は、住んでいるアパートから徒歩10分くらいです。
お散歩しつつ実家へ…。
みんな私たちが来るのを楽しみに待ってくれています。

アパートと実家の中間にJAがあり、長男はJAに置いてある果物の試食をするのが楽しみのようでパクリ!(お恥ずかしいお話で…)

 お買い物など、何か困ったことがあるときは、主人の家族や私の家族、友達などにお願いしています。

子どもが生まれてから、子どもを連れて電車やバスにまだ一度も乗ったことがありません。

私一人で子どもたちを連れてなんて、不安と心配でなかなか勇気が出ません。
が…。

 今回、「かるがもの会」へ仲間入りをさせていただいたことで、みなさんから元気、勇気、アドバイスなどをいただき、
私自身少し前向きに考えられるようになりました。

思えば、長男を出産した頃には、何もかも初めてで、長男を抱っこしてはよく泣いていました。

でも、長女の出産のときには、ヤンチャではありますが、長男がいてくれたからこそ、2人の子どもたちをここまで育ててこられたんだと思います。

これからのお出かけにも、きっと長男が大活躍してくれるんだろうなと頼もしく感じています。

 最後に、パパ、二人の子どもたち、いつもありがとう。
これからもよろしくね。


お出かけタイムを振り返って

愛知県 M.Yさん


 子どもが2〜7歳頃、大人と出かけていたら、まず得られないであろう「どうでもいい情報」、
例えば雲の形とか看板の内容、信号機の電光タイマーの存在、そんな類のことを子どもたちから聞くのが好きでした。

また、ものを落とす専門の私に比べ、やつらはいろいろなものを拾いました。
自転車の鍵とか赤ちゃんの靴下(もちろん片方だけ)、カッターナイフや携帯電話、スズメのヒナも拾いました。

なんか疑似体験気分で楽しかったですね♪

 今では末っ子も小学生になってしまい、私一人での外出が多くなり、やたらと人にぶつかるようになりました。
なんでなのか不思議でしたが、最近やっと分かりました。

子どもを連れて歩いていた頃、自分では子どもたちが危ない目に遭わないように、十分気を遣っていたつもりでした。

でも実際は、妊娠期も含め、乳幼児連れの私たちを周囲の人たちが避けてくれていたのです。

つまり、私が子どもたちを全面的に守っていたのではなく、一緒に歩くことで、私も子どもたちから守ってもらっていたんですよね。

 今後のお出かけでは、私よりもでかくなった上二人に「彼らの」自力で守ってもらお〜っと♪♪と思っています。


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