第20回 視覚に障害のある方のための講習会にて育児相談会を実施
第20回 視覚に障害のある方のための講習会にて育児相談会を実施
2026年 8月 2日(日)
筑波大学附属 視覚特別支援学校 寄宿舎にて、視覚に障害のある方を対象に、
「当事者による当事者のための育児体験・相談会 〜 プレママ予備軍から育児真っ最中の方まで大歓迎! 安心して赤ちゃんと過ごすために 〜」
というテーマで相談会を開催しました。
ここでは、プログラムやアンケート、お写真等を含め、当日の様子をお届けいたします。
写真をクリックすると別ウィンドーに大きく表示できます。
<< プログラム >>
1 初めに(20分)
※ 講師より:一部、記録のための写真・動画撮影、録音等についての説明とお願い
(1)ご挨拶と自己紹介
・講師紹介
・寄宿舎スタッフ紹介
・協力団体の紹介(助産院、母子保健課、かるがもの会)
・部屋の様子、位置関係を口頭でオリエンテーション、お手洗いに行きたい時は手を挙げていただくなど
・約束事とお願い(名前を名乗ってから発言。相手の手に触る時は「お手を失礼します」と声をかける。物品を丁寧に扱う等)
・当日の流れについての説明
・参加者の自己紹介、チーム分けの発表
2 体験(30分)
3グループに分かれて、以下の三つを体験いただきました。
�@妊娠期コーナー
・内容:
胎児の模型
3Dプリンターのエコー写真
・子宮袋体験
�A出産後
・赤ちゃんのお人形2体を使って抱っこ体験
・スリング
・抱っこ紐
・ヒップシート
・ゲップのさせ方
・洋服の紹介
・オムツの紹介
�Bミルクと離乳食
・ミルクの作り方
・離乳食のお話
・ブレンダーの紹介
(休憩)
3 座談会
(1)事前アンケートに対しての回答(30分)
(2)遺伝について(10分)
(3)まとめ(10分)
・親としての喜び
<< アンケート(抜粋版) >>
・2時間の講座はあっという間でした。
企画や準備など、本当にありがとうございました。
妊娠期のブースでは、胎児の大きさを模型で実際に感じることができ、これまで知る機会のなかったことを学ぶことができました。
出産直後のブースでは、人形を使ってスリングや抱っこ紐で抱っこする体験が特に印象に残っています。
実際に自分が赤ちゃんを出産したときのことをイメージしながら体験することができました。
また、ミルク・離乳食のコーナーでは、実際にミルクを作る体験ができたほか、液体ミルクや固形ミルクなどの便利な商品も活用しながら、それぞれに工夫がされていることを知ることができました。
後半の質問コーナーでは、「子どもの体調が悪いときには、迷わず病院を受診すること」や、さまざまな社会資源、友人や知り合いの力も借りながら、みんなで子育てをしているという実体験を伺うことができ、とても参考になりました。
・今回の講座を受講し、講師の先生方の実体験を伺い、実際にミルク作りなどの体験ができ、全盲2人で子育てをするというイメージをもつことができました。
将来の一つの選択肢として、子育てを諦めなくてもよいと実感しました。
・自分にできることとできないことを把握し、様々な支援を効果的に使って子育てしていこうと思った。
また、全盲夫婦2人で子育てをすることに、明るい見通しを持つことができた。
・今まで視覚障害者の育児に関する体験や工夫を聞く機会があまりなく、育児講座が大変よかった。
テーブルが周りにあり真ん中に広い畳のスペースがある部屋で、床の上に物品を置いて体験するものも含めてとても活動しやすかった。
・フェルトの内臓模型は、子宮と膀胱・直腸の位置関係がとてもよく分かった。
膀胱と子宮が外せるのもよかった。
・ハーネス付きのリュックなど、初めて見るものが多かった。
子どもの後ろに回り片手で口を確認しながら自分が食べるようにスプーンを子どもの口元にもっていけば離乳食を食べさせられる、LINEのビデオ通話で様子を見てもらうなど、工夫をたくさん聞けてよかった。
ただ、ミルク作りはお湯を規定の量(重さ)いれるなど、秤を使ったとしても相当練習が必要であろうと感じた。
また、「何かあったらすぐ病院」という考え方は、救急車を含めて大人で単身の障害者にも繋がると感じた。
・両家の実家が遠くて家族の支援が頻繁に受けられなくても、周りの友達やヘルパーをうまく活用すれば、全盲夫婦でも子育てができると分かった。
ただ、保育園の便りにサポートの内容を掲載してもらったり、個人LINEを載せた名刺を配ったりと、相当な工夫が必要であることも分かった。
・「『ヤングケアラー』とは、周りが考えるもので、子どもが楽しみながらサポートできているならそれを尊重する」という考え方が印象に残っている。
年齢が上がれば学校からの書類も子どもに書いてもらうこともあり、子どもがYouTubeを見ていて「今は書きたくない」と言えば、その気持ちを尊重して後日ヘルパーに頼むという考えも重要であると感じた。
「駅の案内板は、ヘルパーより子どもの方が早く見つける」という話は、印象に残っている。
・講師の話を聞いて、網膜芽細胞腫は現在では晴眼(に近い状態)になる、ほとんど治る時代になったのだなあと感じた。医療の進歩を感じる。
・胎児の人形は、形や大きさが分かりやすかった。
・全体に時間が短かった。
午前・午後と終日、物品体験と質疑応答を半日ずつにすれば、それぞれもっと深まると思う。
物品体験では、実際に赤ちゃん人形におむつをはかせたり、下着を着せたりしてみたかった。
3D模型や人形も、もっとじっくり確認したかった。
質疑応答も時間があればもっと深まり、会場からその場での質問や意見ももっと多く出ると思う。
終日実施の場合、参加費が倍額になるのは構わない。
以上、至らない点も多々ありましたが、私たち講師側も貴重な体験をさせていただき、学ばせていただきました。
ご参加いただいた皆様、寄宿舎スタッフの皆様、本当にありがとうございました。
以下は、今回お世話になった視覚支援学校寄宿舎の講習会の紹介ページです。
子育て以外にも有意義な講習会がてんこ盛りですので、ぜひご覧ください♪
https://www.nsfb.tsukuba.ac.jp/kisyukusya/sya_7_d.html